北欧とグローバルサウス——静かなるつながり
北欧諸国は高税率・高賃金・高福祉による理想的な生活を実現していますが、その裏にはグローバル化の支えがあります。北欧企業はグローバルサプライチェーンを活用してコストを下げ、バングラデシュの縫製労働者やコートジボワールの児童労働者、コンゴの鉱山労働者が不可視の支柱となっています。北欧社会は効率的かつ透明に運営されていますが、遠くの貧困と搾取も現実です。グローバル化は世界を密接につなげる一方、不平等をより見えにくくしています。北欧の華やかさとグローバルサウスの苦難は、見えないネットワークの両面なのです。
